2013年04月10日

ゴヤを理解しはじめたとき・・

BI21-Red3B

暗闇の鳥男

 

 

 

 

 

 

 


 


ゴヤの方へ(暗闇を飛ぶ男)

「・・闇の中を飛び回り彷徨しているわたしは、無重力状態に陥る虚脱感からは免れていた。暗黒が呪力となり、ついにはその空間を飛ぶことができるようになった。」光りが神の影なら、太陽の光りも恐らく暗黒の影に違いない。宇宙は広大無辺の暗黒であり、太陽は核融合によってできた鼓動する波であり、粒子でもある。地球にとっての原子心母である。その光りで生きている私たちは小さな生き物。精神は無限大の宇宙と繋がっており、光りと暗黒の虚空をもっている。

・・そして夜は光りの休息であり、永遠の時間の神である。暗黒を怖がってはいけない。全ての源はブラックホールからはじまる。暗黒は生命を宿す養分であり、光りはその成長の魂である。わたしはこの暗黒の空間を飛び、宇宙の分子たちと戯れる夢をみる。地球上では光りの世界しか理解できす、神の光りを浴びる暗い影を宿している。光りそれ自体が輝くのではなく、暗い影が愛の変形によって光りはじめるのだ。その内部の魂によって。ひとは光りをもらうのではく、光りを発する分子の本性によって輝く。

孤独は養分を吸収する土壌であり、暗黒の空間は盲目の光りをつくり、第3の目を育てる。それゆえゴヤの目には空虚な眼差しの背後に暗い神の光りが近かずいている。その光りは犬の孤独を見ていると同時に、犬もその光りを遠く、遠く首を上げて見ている。これがゴヤ最後の絵である。やがてその光りは内部から光りはじめ、魂の輝きを用意する。



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