2013年05月

2013年05月25日

絵画空間の視覚と言語−1

IE25-02 / 5つの窓

IE25-02窓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5つの窓

わたしは、ウィトゲンシュタインが『哲学探究』でジャストロウの「うさぎーあひる図」を論じているのを読んで、反転とはかくも本質的な問題を含んでいるのに驚いた。わたしは反転を利用した作品をつくったことはあるのだが、そのときはまだウィトゲンシュタインのことは、気づいてはいなかった。しかし部分と全体のことの意味を問う作品の構想は、それほどウィトゲンシュタインの問いと違っているように思えない。部分は全体ではないでは部分だけで成立つのか一とは、全体ではないのか?そのことを問う作品であった。下の絵のことである。

 

面積比B

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面積比a→bb→a

正方形a(ブルー)とその周りの空間b(ホワイト)との関係を見る。そこには反転が起こっている。わたしは原理としてのアートをつくった。これはミニマルアートとしてみていないし、その概念でつくってはいない。現れることの現象を、意味を問うている。日常的にわたし達は視覚をとおして見ている。しかし何を見ているのか、個人によって違う。ブルーという色もわたしが見ている(思考)ものと、他の人が見ている色では違うはずである。このことは、ウィトゲンシュタインが『色彩について』論じている。色の知覚と意識(言語)のことなど。

 

 

 



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