2008年04月

2008年04月26日

シミュラークル「それは思考するアリス」

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Hand MirorA

 

 

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「Hand Mirror」

 

 

 

 


「鏡のなかの人物」

・・そこに襞を生成させ接線を画く。
シミュラークルの線は内在平面の投影では
なく、接線なのである。出来事をそこに見せる
平面の再現では決してない。観えざる時間の
生成をHand Mirrorの意識で思考するアリスで
ある。身体は3次元であるより、2次元に近い
という錯覚をする。



2008年04月12日

記号と意識「意味の論理学」−2

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地下鉄の窓口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Untitled

「表面の背後に何も無い」

地層化された実体は埋もれた
雲のかなで無数の粒子をつくる
空間化されたとき、それは出来事の
非ー出来事をつくる。
あるいはその逆に、非ー出来事の
出来事をつくる。

交換可能な出来事は、
一にして多または多にして一
・・のように瞬時に切り替わる。
時空の揺らぎを体内で強度として
感じる。

世界が観えたり、隠れたりする
現勢化は、そのなかにすでに含まれた
無数のXがある。
それは「未だない」という潜在性の
見えざる空白が創造的組織化を、
押し出された舞踏家の歩く脚の
気配としの”像”をかたちつくる。

未知数Xを、非ー認識の彼方へ運ぶ
思考の運動を、情動の原理として
かたちつくること、それはその強度を
形成するYを現勢化させることである。
聞こえない音楽のように。

「無音」という音があるとすれば・・
振動が色を奏でる触発の平面を
つくて観るのも面白い・・
たとえば、グリーンの対位法など。



2008年04月04日

絵画と身体性「基底材とは誰か、アルトーとは・・」−2

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神経の秤



 

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「神経の秤」

 

 

 

 

 

 

 

わたしはアルトーが如何なるひとであるのか知らない。デリダが書いた『基底材を猛り狂わせる』というアルトー論を読んでみる。よく分からない。わたしはアルトー論の書物はまったく読んでいない。デリダが書いた、このアルトー論がはじめてなのである。なぜなら読んだとしても、もっと分からなくなるからだ。余白の周りをサーカスのように接近しては猛り狂わせる怪物に、「基底材とは誰か・・?」という問いにわたしはお手上だったのである。難しいということより、言葉の壁にぶっかったのだ。

それよりアルトーのデッサン集を見ることで、視覚をとおして思考を読まされる、あのアルトーの声がじかに迫ってくる緊張感、そして残酷なこの形態に、わたしは堪らなく傷ついているアルトーを読みとる。残酷さの背後に衰弱したミケランジェロの「ロンダニーニのピエタ」の美しさを感じるのだ。 怪物にやられている身体が透明感をおびはじめるというあの美なのだ。

『私は2千年前にゴルゴダの丘で十字架にかけられたのだが、それと同様に、全生涯にわたって毒を盛られてきたのだ・・』というアルトーのくだりは、彼のデッサン集を観ると、これは告白であり、真実を語っているということが分かってくる。わたしはアルトーを思考し、身体の衰弱体がキリストの受難と同等の価値が、異様に透明感を増してくる、あの空虚と取引したアルトーの思考の涙をおもいうかべるのだ。

わたしはアルトーのデッサンが、何かに対する反応を描いている、ということは気づいていた。<・・この何かが問題なのである。>しかしである・・アルトーのデッサンで驚くべき透明性をおびたものがある。それは自画像の木炭デッサンである。『自画像1919年』、この作品を見ると、まるで無防備なアルトーなのである。この自画像を見ると恐ろしく何かに傷つけられるであろうという、美しさを秘めている。美しい事物の生まれたての存在を感じるのだ。ただこちらを凝視している眼差しが、何か非常に傷つきやすい星として、遠いとこらからやって来た一つの星座のような気がするのだ。社会の残酷さを告白せずにはいられないキリスト像なのです。生贄の前のこの透明な美しさにわたしは感動するのです。そこにはすでに一つの身体を、透明な大気を呼吸しているアルトーがいる。

「神経の秤」が、今は暗黒の静謐な空間となり、永遠にそこに存在している目に見えない光を湛えている星として、わたしはアルトーのイマージュを十字架で、そしてその光りをダークブラウンと深いクリムソン・レーキ色で描いた。

 

「基底材を猛り狂わせる」:ジャック・デリダ
訳:松浦寿輝、<発行:みすず書房 >参照



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