2006年02月

2006年02月25日

アンリ・マティス「メタモルフォーゼ」−1

アンリ・マティスについて書くとき、わたしはまったく違った次元で語ろうとおもう。フェリクッス・ガタリのいう「美の新しいパラダイム」を考えねばならない。今までもそうであるが、できるだけ美術評論にでていないもの、紋切り型の文は書かないようにしている。わたしが今思考しているアートの作品と関係していることの問いとして書いていこうとおもう。作品を創る過程として思考している。

マティスの絵画が内包している驚くべき世界を記述していこうとおもう。その行為はわたしのなかに内在する無数の記憶へと向い突然変異のように回路が接続され発生する思考の装置として、マティスのカオスがわたしの体内に作動するこを願う。解説とはほど遠くわたしの思考の旅へと向かう宇宙空間の暗黒へ、あのマティスの窓の外へ、闇の向こう側の世界を観なければならない。

『コリウールのフランス窓』を開けた暗黒の世界へと、光りの裏側の世界を視なければならない。マティスはそのカオスを盗み精錬し装飾絵画をつくった。色彩と形態に生命の生きる光りを注ぎ込んだ。マティスはむこう側に行かず地球の上で生物のエランヴィタールを描きとめる。その苦しみと刹那さがたえずマティスの作品のなかに見え隠れしている。まさに「王の悲しみ、1952年」なのです。



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